2020年05月01日

The LABEL Rafflesia 配信 #6

配信第6弾は『marutanikaz historia #2』となります。

これは#1よりもよりパーソナルなアルバムです。文字通り「Personal」。全ての楽器・Mix、おのれでやったからです。

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Roland 1680というHard Disk Recorderを買って、今は亡き(いやある)豊津ファミリー6Fのかつての生徒・まりちゃん・えりちゃん家が引っ越して空き家になってるとこをお借りして、録音部屋にし、作業していた。Saudade。家は4Fだったから、今思えば「贅沢な話」。

この次(おそらく)になる、「束の間のiyashi」というCDBookの音源とほぼ同時期の作品群です、これらは1995〜2000に作られたもの。ちょうどTodo O Mundoをその最中に始めてる。

Hard Disk Recorder好き。もはや過去の遺物・なのだけど、どうもDTMが苦手な身としては「テレコ感覚」が馴染む。Out Of Date。なんとでもゆうてくれていいの。今も実家に1680持ってきてる。忙しすぎて、まだ立ち上げてないけど。

豊津ファミリー自体がそもそも、底上げして建てられていたから、6Fともなると北は千里山、南は淀川の花火までよく見えて、天井川っぽい「糸田川」の両側の垂水町と泉町は「地球の底」みたいに思えたものだった。いや・ほんと。

当時のクルマはなんだったろうか?と思い起こしてみるなら、シトロエンの後で「Renault Twingo キャンバストップ」「Lancia Prisma インテグラーレ」「Peugeot 309 GTi」の頃だった。一番よくクルマに乗った時代だったかもしれない。クルマとネコと酒と旨いもんと熊野とオネエさんとTodo O Mundo。もっとも幸せだった時代と言ってもよろしいか・と思う。自然と目線は「遠く」なりますね・いまの時代。

このアルバムと次の「束の間のiyashi」は同じ精神状態で作られてると思っていただいて間違い無いです。時期も前後しています。


では、曲のご紹介:

1)ネコ科の動物

Caetano Velosoの『Leaozinho』という曲をよく自分でも演ってた(今も)。いただいてばっかりじゃいかんじゃないの。で、そのAnswer Songを作ろうと思い、書いた曲。まあ、ネコは当時「キキ・うーちゃん・タマ・ぺろ」と4人おりましたから。

「金色に輝く鬣を震わす」まあ、ネコには鬣(たてがみ)は無いけどさ。完結したネコたちの振る舞いに教えられること・多かったです。4人の毛感触・というか、彼女らのパーソナリティも含め、とても懐かしいです。泣きそうになる。ウソ。いやホント。

moonのFletlessがいい仕事してるかな。

2)葡萄

マルタニさん・中期の大傑作だと思います(自分で言うな・いや自分で言う)。ファンの多い「葡萄」。1996年ぐらいの作品です。多くの人が気づいてないと思うんだけど、「5拍子」です。5拍子に「違和感なく」歌を乗せるって、まあまあ難しい。その違和感を「絶対に」なくして曲を(詞も)書くと言う課題をおのれに課して書いた曲。5拍子が馴染んだ後は楽しかったな。サビのコーラス・3pattern。Headphoneで聞いてみて確認していただきたいな。

CASIOのCZ230。もうホントに好き。ポルタメントで低音を。まあ聴いて下さいね。自分の中の「葡萄牙」を歌にしてみたのね。

3)Wounded Whale


これもある時期・自分の代表作となった「尾ビレに傷のあるクジラ」。この歌詞は自分でも気に入ってます。「雨の中傘もささずにいる〜」。惜しむらくは、間奏とエンディングに「サウンドコラージュ」かましたversionがあったのだけど、実は1680をしばらく放っておいたら、電源を立ち上げたときに「初期化してもい〜い?」みたいな表示が出て、ほら、こういうのって習慣で、「押して」しまうものなのね。で、押してしまって、1680内の50曲が「パー」。それが2年ほど前で「もう死のう」かなんか思ったものだった。立ち直ったけど65%ぐらい。だから、その場面は「素」です。一緒にやったとき、マルタニさんのフリーキーな「上手いのか下手なのか・よ〜わからん」そんなギターを北村先生がほぼ完コピしてて、大笑いしたことがあったなあ。いや御苦労さんでした。

「君は誰なんだ・何処なんだ?聞こえる。君の姿も同じ影なのか?」なかなか感動的だと思うんだけど、いまのリスナーにはどうだろ?

4)正しい睡眠

Talking Headsがethnoから戻って、8beatをまたやりだして「Little Creature」「True Stories」とか、そんなイメージで書いた曲。リズムはあっち行って帰ってきたからには、普通で8beatは「細分化」されるのよね、といったいいサンプルかな。ポップに作りたかった。

「牛のおっぱいがたくさんたくさん。あたしあなたのお母さんたちなのよ〜」ってアホですか?夢に見たことが歌詞になるなんて「楽勝・最高」と思ったものだった。バリー・ユアグローの小説ばっかり読んでた時期だったかな?

この時のギターは、「Jesse ED James」を憑依させて一発OKで録った。この「危うい」感じがマルタニさんのギターですね。

5)真夏日

nostalgiaに溢れた曲です。誰しもが記憶にある「あの日」の光景を歌にしたいと思って書いた。ベースのリズムはTANGO。タンゴってもはや新味はないのだけど、それだけ身近なものになっているってことね。使い古されたようなタンゴのリズムはしかし「使いで」がいっぱいある。8BEATとも馴染みやすい。

マルタニさんの「下手キーボード」。もう味しかないのだけど、得意技の「ワンノート奏法」。もう音感だけの世界なんだけど、音に空間が必要なこの曲には悪くないと思いました。

「月が出てる・金星も見える・高速の灯り・微かな影」好きな一節。


6)かつて粒子

クルマというのは不思議で、電車乗れなくてタクシーでばっかり移動してた20sから「FIAT Panda」に乗り出した30sはガラッと人生が変わりました。しょっちゅう箕面や亀岡まで走りに行くようになり、塾の時間までに帰る(キワキワで)なんてのが日常になってたんだけど、なんだかその空間移動が当たり前になることで、視野が広がったりしたんだろうね、やっぱり。この曲の何処がどう・というんじゃないんだけども、空間と時代を行き来する・そんな歌詞割と多いんですが、この曲もまあそうね。

2コーラス目のBメロは「Slapp Happyみたいにしたらどう?」と言う北林純の提案をいただいた。この曲のDr.は純ちゃん、ペットはサンちゃん(山藤卓実くん・字あってる?)、そこからガットギターソロの展開・いいですね。このガットギターは「カオリーニョ藤原」を憑依させました。もちろん一発OK。本人なら「もう少しだけ」上手いだろうけど、ダハハ。

「昔僕は空気・海の水・高い木・深い緑・あんな高いとこから見つめてた暑い午後の太陽」

7)赤いマーブル

循環コードだけで一曲書こうと思って作った曲。E Am D Gが延々繰り返されます。そこでどんな展開ができるか。3拍子・だった。その3拍子の歌詞3コーラス分ありますが「どれも」いい。まあこれってよく書いてるけど、自画自賛ではなく、細胞なんども入れ替わった別人が、評価してもいい・好みの言葉だね・と言う意味です。もう最近は「オレがオレが」ってのじゃないのね。ただフェアに見て「いい詩だな」とは思う。「静かなダイナミズム」を感じます。


8)水蒸気

その後に自分の中で始まった「南部を目指せ」movement。この曲を書いた頃はまだ「無自覚」だった。その後、マーク・ベノの「minnows」と言うアルバムに出会って脊髄に電流が走り、一瞬で向かう方向が決定したのだけど、あのさ「南には・もっと南がある」わけでね。これはある意味「永久運動」だな・と考えた。単に直線的な意味での「南」もありなんですけど、マルタニさんの場合、カオ薄いわけで、そのフィルター通すと、どうしても真っ黒けにはなり難いみたい。「架空の南」「架空の島」そんなことだろうか?J.G.バラードの描く、破滅ちょい手前の光景のようにもとれるかな?よくわからないが、本人は悲劇の要素は全くない「つもり」で書いたなあ。

アルペジオと「Love Me Tender」のポロロン・ガットの組み合わせにFletlessを上もんとして。

9)土曜を逃げろ

さて、ここからは、A Decade-IN FAKEです。北林純・友野周平・カオリーニョ藤原・HONZI・マルタニカズによる演奏。野田のなんとか言うstudio。MixはZAK。

Sonna BANANA時代の「大盛り上がり」の一翼を担った「Punky Zouk」の曲。この曲のHONZIの演奏。30回ほど「ダメ出し」して、やっと「KEYからの自由」を手に入れた・とマルタニさんが勝手に「HONZI覚醒」の曲と思ってる演奏。懐かしい。


10)流れよ我が涙

David Byrneが『heaven』をNeil Youngへのオマージュとするなら、オレも書くぞ・と思って書いた曲。タイトルはP.K.Dickの佳作より。ペケペケのギターとHONZIのピチカートで始まり、5拍子のピアニカソロを挟んで、最後はカオルちゃんと二人の爆音で終わる。なんか自由だったねえ。関係ないけど、マルタニさんは「Switch Corporation」の今思えば「ミスチル」なんかも入った2枚組オムニバスで「Like A Hurricane」をcoverしてます。

「世界的馬鹿野郎・目が覚めたら」P.K.Dickの世界観だね。

この時代の「全体性の回復度」・今は昔。だが「記録」が残ってて良かった。この人間の質がダダ落ちの時代には記憶だけじゃダメなのよ、やっぱり。



















posted by 浪速のCAETANO at 15:15| 大阪 ☀| Comment(0) | The LABEL Rafflesia | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする