2010年07月03日

ベスト・マッチ

 こんなゲームが見たかった。やっと見れた。

 というのはブラジルvsオランダ、ではなくってウルグアイvsガーナ。サッカー超大国同士の決戦に隠れて、イマイチ地味な印象があったかもしれないが、「ベスト・マッチ」だろうと思う。必ず、このような試合がW杯にはあり、しかし、戦術的にどうもその出現の確率は落ちていき、後半の後半ぐらいからは勝ってる方は守備的になって、負けてる方は「イライラが募りながら」負けていく・というそんなゲームになる。ブラジルvsオランダ戦もそんな試合だったのだが、ウルグアイvsガーナは違った。ニュースやダイジェストで見た人なら「あー・PK戦ね、日本vsパラグアイ「みたいな」」で終わるかもしれない。ばかめ。あれは「凡戦」、こちらは「死闘」でした。

 時間使って「損した」みたいな気になる先の試合とは異なり、すごい試合だった。やっぱりそーこなくっちゃ・ね。日本チームが消えてから、やっと「以前のW杯観戦の「心境」」に戻れて嬉しい。最近そんなこと言っても「非国民」扱いされなくなったこともちょっとよかった。10年ほど前のあのなんか言うと「非国民」と言われてた時代ほどみんな元気なくなってるから。当時は「堕ちかけ」で今は「堕ちてしまった後」だからか。日本チームが残ってるのって「なんだか・落ち着かない」のね。世間の動向も含めてよ。W杯をすくなくとも80年代から見ている人たちにとってのある種「共通の」感情か・と思うけど。

 いや、そんなことはどうでもええねん。テクニックとアイデアが双方あって、守備的とは言え、攻撃のスタイルが確立されているチームは見ていて「重苦しくならない」日本vsパラグアイの曇天の空を見上げていたような気持ちとはエラい違いだった。延長で足は止まってるがそれでも攻める。延長後半のロスタイム直前に凄いことが待っていて、しかもそれは決定的で、しかし、そこから勝利の女神の気まぐれが始まる。結果はみなさんニュースやネットで見たらいいのだけど、120分間こんなにエキサイトさせられ、クライマックスに向かって密度が増し、そして最後の一分の間に意外なことが瞬時に2つ起こ
り、そこでタイムアップ。それからのPK戦だったのね。

 「記録」と「現実」とは間違いなく異なるので、まあそんなことはあったりまえなのだが、いやー・ほんとにベストマッチ。朝まで起きてるのも意味ありだ。

 もう6チームしか残っていない。ということはあと5試合でW杯もFIN.である。次のラウンドのためのもう2つの試合が本日行われるが、これもまたナイスゲーム必至だろう。でもきっとウルグアイvsガーナほど面白くないだろう・と思う。ただ、そんな目にはそうそう遭うもんではないと思いつつも、遭えるんじゃないかな・と期待してしまうのがばかサッカーファンの性(さが)なのね。

 それにしてもブラジル負けてくれて良かった。今回はブラジルは「負けなきゃならなかった」。ブラジルらしくないサッカーは「ブラジルだけは」しちゃいかんのね。なぜに?
それはブラジルだから・と禅問答化するけど、ここんとこハナ垂れたヒトはブラジル・サッカーのファンでもないし、フットボール見るのヤメたほうがいい。勝ったからOKというのは「日本サッカー」ファンのレヴェルだからね。時間かけて「成熟」してね。

 今回は南米でも欧州でもない「第三者的」な場・での大会だから、余計にそう思えるのかもしれないがフットボール・エスタブリッシュメントとそうでない国々の差が縮まっている。ジョガドールの交通がその要因だと思う。伸びしろのある国々はその伸びしろをぐーっと延ばした。日本もその一つだと言える。しかしフットボール・エスタブリッシュメントの中の国々でも、もうほとんどない伸びしろを諦めてしまった/そこに胡座かいてしまったのがイタリアとフランスだったりする。「満たされた」ということもある。フットボール・エスタブリッシュメントの中でもスペインはUEFAでの優勝でおのれのサッカーのスタイルに自信を深めたし、それは「美しくて強い」ということだけども、それが「含南米」に通じるのか・という課題がある。アルゼンチンは阿呆でおちゃめな監督のおかげで新たな伸びしろを開拓/設定したと思う。それは「マラドーナ化」と呼べる。リオネル・メッシという真の二世の存在が大きいが、それは組織論ばかりが幅を利かせてきたこの20年ほどの戦術論を個人のチカラがひっくり返すという意味で「痛快」だ。オランダはやってもやっても勝てなかったブラジルにやっと勝って、メンタル(自信)を拡大した。

 この三ヶ国は昨今、不遇をかこっていたという共通項もあって、リニューアルされて復活したわけである。上には上の苦しみもあったりする。今・残っているチームのカラーは20年〜つい最近までなら「それだから勝てないのよ」と言われていた原因でもある。あのおもんなかったドイツでさえ「ラテン化」しつつある。それはなんか変な感じだけど。そんな中でブラジルの戦術は、「大男たちによる疑似カテナチオ」とでも言えるものだから、つまんないわけ。自分がかつて負かした相手の戦法ごっつぁんしてどーすんの。ブラジル=イマジネイションという伝統を捨ててまで「勝ち」にいって「負けよった」。強者が弱者の戦法で負けよった。あっほー・と言われてもしゃーない。ドゥンガの戦法はブラジル国民にも不評である。おれはブラジレイロの感覚に「賛成」・「大賛成」。

 待てよ・とも思う。この各チームの変容は「グローパリズム」の弊害かもしらんなあ・とも思うのだ。グローパリズムの大波はフットボール戦術にも及ぶ・と見て良い。そこで孤高に屹立しているためには超強烈な「おれ」が必要なわけね。

 なるほどね、セニョール・ディエゴ・・・・。


 TCHAU TCHAU 今回のブラジル。BOSSA姫も歌っとります。
posted by 浪速のCAETANO at 12:55| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | カルチョ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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