2011年05月21日

パッカンでうっふん

 もうそろそろ「真夏日」も近かろう。

 春というか初夏だけと、この時期に「喰っとかなきゃいかんもの」があって、今季・3度目となるが、昨日も喰っちゃった。

 それは蛤である。

 蛤を砂出しして、「ただ煮る」それだけのことなのだが、それが良いわけですよ。

 調味料は一切入れない。ただ蛤ちゃんの「持ってるもん」だけで良い。

 アサリとは違ってお肌つるつるの蛤ちゃんは「出」が違う・という印象がある。庶民ではないニュアンスを持つ。

 水の段階から蛤を煮る。最初は余裕かましている蛤ちゃんだが、そのうちに「ん? なんかあったかいし」「ん? なんか熱いし」と思っている間におそらく気を失うのであろう。殺生であるがこれは「しょうがない」。年に数度・しかもこの時期限定であるから許していただく・勝手ながら。

 クライマックスは意外と早くやってくる。火のそばについていなければ、その瞬間に立ち会えない。

 それは「パッカン」の瞬間である。

 アサリとはこれ又異なり、そのパッカンも存在感がある。

 蛤はオンナである。カエターノなら「哀しみはオンナである」というところだが、浪速のカエターノになるとかようなグレード・ダウンとなる。しかしそれがどうした。

 蛤はオンナである。サルタヒコも蛤に手を挟まれて、海中へ沈んでいった。

 そのパッカンは最初の一個目がやはりイムパクトがある。蛤はやや大柄のオンナである。パッカンにもダイナミズムを伴うエロチシズムがある。どれが最初のパッカンか。おれはいつも目星をつけるがいつも外す。ちょっと出てきたアクを掬ってやや白濁したスープもろともちょいと気取った丼に入れる。ねぎもいいが、おれは茗荷を散らす。

 酒は断然日本酒だ。冷やしておいた辛口をスープで飲む。パッカンしている内部ももちろん良い。かわいい貝柱もこそげる。

 昨夜はホタルイカと男前豆腐が脇を固めていた。

 蛤のスープは絶品である。あっという間に酒が空く。

 良い初夏の夕餉だったのだ。



  
 彼女は探偵を見張っていて
posted by 浪速のCAETANO at 14:56| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | めし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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