2012年03月22日

奥の細い細い路 Numero1

 DAY1  「東北に地は騒ぐ」

 早朝、仙台到着。思っていたほど寒くはない。東北にも確実に春は来ている。Mcにて朝メシ。仙台のヒトはおとなしい・そんな印象を受けた。しかし、バカもいた。バカのワカモノ・バンツ完全にずり落ちそうなバカがおりまして、Mc内で傍若無人に振る舞うことが「なんかかっこよくね?・おれ」みたいな・そんなのがいて「10円貸して〜」と仲間に言い、仲間もそのときは10円なくて、少ししてから「あるよ〜」かなんか、そしたら「なんだ、おせーよ」なんちって、どうせなら「10円ちょーだい」やろ、とおれなんかは思う。あいつらのパンツ、ずるってやってみたいなあ。そんなこと思いませんか? 怒るだろうな。殴りにくるだろうか。パンツずっさがってたら、カルくスウェイでかわせんでー。蹴りにくるだろうか。パンツずっさがってたら足30cmくらいしかあがらんでー。バカは「ずっさげられ損」ということと相成る。やってみよっか・どっかで。

 受験生たちから朝に送ったメールが返ってこないところをみると、持ってっちゃいけないのだろう・ケータイ。去年の「京大」のこともあったし。しかし、そんなのも大震災と津波と原発でふっとんじゃったもんね。

 朝の仙台駅構内Mcは大混雑だ。仙台はちょうどいいサイズの都会。でもいいね。ベガルタもあるし、マー君もいる。まあ、星野もおるが。地方都市もこういう感じだといい。札幌とか博多とか、理想的だと思う。新潟も良かった。少し似ている。越と東北は繋がっていると思う、意識の上で。そして歴史の中でも。

 そう言えば、おれはてっきり、バスのルートなのだけど、名神〜東名〜東北なんて思ってたのだが、そうじゃなくて、名神〜北陸そして磐越自動車道って言ってたかな、日本列島の湾曲をうまく利用してる・そんな気がしたよね。それともこれも震災故だろうか? わからない。

 とにかく仙台には着いた。デパートが開くまでもう少し時間がある。食材を買い込もうと思っているのだが、待てよ、そんないっぱい買って持って歩くのもどうだろう。だって「けんじライナー」は14:50だ・ということで、気仙沼・と思ったのだが、気仙沼は遠く・そして不通の区間が何個もあり、そこはバスが代わりに走っている。どこまでいけるのか、と調べてみたら、松島海岸までは行ける・とわかった。とにかく、ちょっと行ってみたい。

??-3.JPG色の濃い区間は未だ不通である。復旧・全然なにも進んどらんよ。

 10:08の快速に乗る。途中・多賀城駅と言うのがある。「おー・あの蝦夷(えみし)討伐の第一拠点」の多賀城ぢゃん・とやや血が騒ぐ。そして塩竈・松島海岸と仙石線は走って行く。松島海岸の次の駅からは「不通」だ。まだまだ、復旧も復興も全然「なってない」。

 寒いかなとおもっていたが、そうでもなく、日差しは柔らかで、海岸駅の海までの間にいい芝の公園がある。昼寝でもしたいなあと思いつつも、遊覧船に乗ることにする。この凪の時の船はいいもんな。お弁当と酒持って乗りたいと思い、「弁当屋はないのか?」とおっちゃんに訊くが「そんなもんはない」とそっけない。なんとなく、そこらへん、東北人のパーソナリティかもしらんな・と「勘」で思う。まあ・いいや、と思い、乗り場へ急ぐ。後で「お弁当なんてとんでもなかった」ということに気づくのだけど。

 室内ではなくデッキに陣取る。予想通り、凪ぎで、いい感じに船は進む。ふと、「カモメのえさ100円」と書いてある貼り紙に気づく。そう言えば、かもめが港にたくさんいたっけ。でもそれはそんなに特記することでもないがなあ・と流す。いろんな島の説明があるが、「右手に見えますのがナントカ島で、左手に見えますのがカントカ島です」と言われたところで、どうということもなく、「それがどうした」なのだが、時々、「この島は津波で30軒家が流されました」と言われると「そ・そうでしたか」と、神妙にもなる。そんなとき船のおっちゃんがやや「にやにや」しながら、かっぱえびせんを大量にもって客室から現れる。

 それが「カモメのえさ」だったのだが、それを数人が撒くや否や、「ヒッチコック」だった。船が出るとやつらは「つけてきてる」のだね。もう覚えちゃっててね。

 そのカモメを狙ってか、鳶まで追走というか追飛というかしてきて、なんかどえらいことになっていました。けっこうびっくり。なんかわからんが大興奮でした・みなさん。おれもポケット瓶飲みつつ、コーフンの巻。

 船を降りて、芭蕉忌などの写真を撮ったりして、案内所でトイレを借りようと入ったところ「津波がここまで来ました」という「柱の傷」があったが、おれ完全に沈んでました。2m近かった。えらいことである。
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 松島は「牡蠣」の養殖が盛んみたいで、しかしね、焼き牡蠣・今喰うと飲んじゃうからダメよ。浦霞の原酒を二本おみやげに買っとく。おれが飲んでしまわなければ初志貫徹であるが。

 出しなに、サムソナイトがもうアホほど重くて死ぬかと思った。家の最後の12段の階段があるのだが、あそこはヤバい・危険。だれか酔っぱらいが落ちて死ぬだろう・とおれはフんでいる。店長が一番の候補だが、おれも、油断してるから、ゴミ出す時なんかにヤバいときがある。「一歩」踏み外せばもう「酷いこと」になるのは必至。今回も、ちょー重いサムソナイトだったし、むちゃ慎重に降りましたよ。そんなちょー重いサムソナイトをコインロッカーに預けていたのだが、それははたと忘れ、さらにチョー重くなるまでデパ地下で買い物をするおれはおそらくアホなのだろう。重たい上に更に重たい買い物。ほんまに死ぬかと思いました。すでにカラダの節々が痛いです。買い出すと、あれも・これもってなるんだよねー。合わせて50kgはあった。まあしかし、これも自分の食生活の充実のためである。でも、そんな時に限って肝心なもの忘れてたりもする。タイムを買うのを忘れてた。くそー。

 14:50の「けんじライナー」で花巻温泉へ。約二時間半。ほんとに遠い。秘湯だから。でも、おれはすごい勘違いをしていて、花巻温泉というから花巻温泉まで乗って、さて、ど・こ・か・な? と思って通りすがりのおっちゃんに訊くと、「それはここじゃねえっぺ」と言われガチョーン・なのだが、「じゃ・それどこだっぺ?」と問いただせばそれは「大沢温泉」だと言う。そしてそれは花巻「南」温泉郷・と言うのだと。タクシー四千円もかかって、すんごいアホでした。そして、なんとなく苦行の1日だった。

 とりあえず、ぜーぜー・ながら無事到着し、第一回風呂後、晩メシが終わる。本日は「おでん」でした。デパ地下で買った、新潟のあの薄揚げに一瞬見える厚揚げのような「揚げ」がナイスでした。明日はタイムはないが、昼間からイタリアンで白を飲もうと思っている。

 イザベラは津軽海峡の手前で足止めを喰らっている。彼女は日本海側を北上した。おれとは微妙にパラレルだが、彼女が、日本の風俗を、感心しながらも、やっパ・ダメなものはダメと言うとこがおれは好きになってきてる。もちろん基準は当時の西洋なのだが、それでもかなり客観的である。

 おれは今日、花巻の市街地を走るバスの中から外を眺めてて、暗い気持ちになったのは他でもなく、地方の、花巻ぐらい小さい街の風景が、他の小さい街とまるで似通ってしまってることが原因で、まあ・それは今に始まったことでもないけれど、それにしても、安普請の一週間も建てるのにかからんようなパッケージの店舗・それも和洋中のファスト・フード店が街の色になってしまうその哀しさは、ただただそれらが表面的に妙に「明るい」が故に、余計に寒々しい気持ちを募らせる。しかし、彼らの「全国展開力」ってもうすごいなあ。ファシズムに向いてるのかも日本人って。みんなが欲しいもんが欲しいんですね。メディアの浸透度ももうとんでもないとこまできてる。狭い日本の細かいネットワーク。ファストフードの中で嗜好が多様化してる。それ・多様化とは言わんか。だから、個人商店の店の値打ちをもう一度見直さないと。ウ レァォンジーニョ がんばれ!!!

 さて、本日は移動の日だったからいろいろあり過ぎた。明日からはのんびり読んだり書いたりの日々になる・はず。

DAY2 「大沢温泉」
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 7:30起床。NESCAFE香味焙煎の深入りで目を覚ます。これ、イケる。イケます。旅行はコーヒー問題がついて廻る。おれはアホみたいなマンデリン飲みだから、濃いいコーヒーがないと身体のチョーシが狂う。今回も困ってたのだが、これは帰ってからも「つなぎ」に飲めるなあ。

 今、朝の牛乳売りのおばさんたちが館内を廻っている。思わずりんごヨーグルトを買う。いいね。いいシステム。セサミパン・バジルパン・ポタージュ・コーヒーで朝を済ます。充分だったりする。パンが正解だった。

 朝のニュースで新潟・上越市の地滑りのことを知る。実は花巻も、まだ田んぼは雪が高く積もっていて、路こそ普通に走れるが、右も左も白いものが目に入る。遠くを見ると山々も雪を冠っている。その白さはなんだかいろんなものを「隠し」しかし、なにかその下に無垢なものの存在を信じさせるに充分だ。この大沢温泉はずんずん上って行く国道から最後に下るのだけど、玄関から国道を見上げるなら厚さ1mほどの雪が積もっている。河に面した露天風呂からも雪の塊がそこここに見え、まだ雪見酒だって出来る。西に棲んでいる人間にとっては異文化が薫る光景である。ほんとはタバコと赤を持って入ってみたい。チャンスを待っている。

 イザベラは北海道へ渡り、アイヌの人々と暮らしはじめている。
「なんという奇妙な生活であろう! 何事も知らず、何事も望まず、わずかに畏れるだけである。着ることと食べることの必要が生活の原動力となる唯一の善である! このような人々のと触れ合うことの出来る点がいかに少ないことか! 」

 まさに「縄文」だと思うが、少し不思議に思う点は「三内丸山」のあの立派で完結した世界ほどアイヌの人々の生活がよく見えないのは弥生文化の成れの果てに住む人間の何か大きな間違いなのだろうか? 目・曇ってるのだろうか? それとも大いなる「ボタンの掛け違い」によるものか。

 イザベラはアイヌ人のルックスを褒めている。酋長の母のことを「彼女の表情は厳しく近寄り難いが、たしかに彼女は非常にきれいである。ヨーロッパ的な美しさであってアジア的ではない」そして「いちばん若い二人の女はとてもきれいである。私たち西洋人と同じほど色が白い。彼らの美しさは、ばら色の頬をした田舎娘の美しさである」と言っている。

 当時、今もかもしれないが、アイヌの人々が施していた入れ墨、これが「魏志倭人伝」に言われるところの「邪馬台国」の風俗に似てるのね。この辺りの関係はどうなってるのかな? と思う。入れ墨はそのオリジンは「魔除け」であるから、邪馬台国当時は、縄文から伝わった、何か畏れ多きものに対する未分化の信仰があった・と考えている。

 さて、イタリアンは夜に取っておいて、昼間は「やはぎ」という食堂で食べることにする。カレーうどん・鮭のおにぎり。おにぎりでっかすぎて喰えずにもって帰る。取り放題のキャベツの漬物とカクテギが泣かせる。しかし、なんと長渕剛の色紙がある。まだ新しい。日付を見ると2012 3 12とある。つい先日ぢゃん。カブらんでよかった。「縁起悪い」。友部正人氏のやつもありました。

 3.17(本日)だけで、8:18:17千葉県東方沖・震度4、8:38:55同じく千葉県東方沖・震度3、11:04:14岩手県沖・震度1、11:55:11埼玉県南部・震度2、14:12:16千葉県東方沖・震度3、これだけ揺れてる。今日はよう揺れてる。しかし、おれは何も感じていない。

 大沢の湯・南部の湯・豊沢の湯・薬師の湯、とあって露天の大沢の湯は「混浴」である。露天はやはりいい。大沢の湯にどうしても行ってしまうんですね。外から丸見えなのだが、「それがなにか?」といった感じ。基本・「にっぽん・すっぽんぽん」で良いのでは。おれは今回浴衣もなし、どてらもなし、延々ジャージ男なのだが、こう日に何度も風呂入るとなると、パンツの存在に「?」なのであって、もうなんだかめんどくさいわけだった。で・ノーパン2日目。
おれはもう、べたーっと丸4日ここに居続けるのである。これが贅沢だ・と思う。予想できる範囲の贅沢ってなんだか二元的の一方向という「アタマの悪さ」が前提になってる・と思ってる。なんか「素敵」とか、もうどうでもよくって、女子目線も「しらんがな」だ。大方の贅沢知ってるオトナが、今「これがよい」そして今「時間とお金をかけてやる値打ちがある(そんなにお金はかかりません)」と思えるものしかキョーミないんだね。今・なぁんにも「生産的なことせず」ただただ、大沢温泉に4連泊する・これがいい。これだけがいい・今は、なんて切実に思うわけよね。いや・あのさ「生産的」って何なん? なぁんて挑発的なことも言ってみたくなるわけさ。クソ資本主義に於いて、なんて制約付きだもんね。もうじき終わる資本主義。FUCKな資本主義に於いて生産的なんてのは、吉本隆明の過大評価と一緒じゃ・あー・ゆっちゃったー。でも、あの難解な著書を「読んで理解」したヒトの総数はかなり少ないと思う。やっぱ・ムズかしいんだもん。最初はカッコ良かったんだと思う。ただ80年代くらいからの・なんというか、明らかに変な方向行ってからは、なんか「そうかなあ?」って思ってた。吉本隆明と人々との間に入ってうまくやったなあと思えるイトイ氏とかもそうだけど、その・資本主義との折り合いの付け方ってのは、今原発「五年以内に」やめよ・「10年以内」にやめよ・なんてことと相似かな・と思ってる。どっちにもいい顔しようと思えば、より「保守的」な「既得権持ってる」方に利益をもたらすことになるでしょう。おれも当時はアホで自分に無批判だったけど、今なら、それはわかる。資本主義という前提にどんだけシムパシーがあるか否か・ということか・と思うが、そこで恩恵をひどく受けてたら、他のオプションに消極的にそらなるわな。ま・もうすぐ、それは「判明」するでしょう。判明したところで、ビンボー人はビンボー人のままであろうが。ま・いいぢゃん。吉本さんとイトイさんの人間的な繋がりに関してどうこう言うつもりはない。イトイ氏にとって吉本氏は「尊敬」できる大先輩だったのだろう、encounterした。誰と「出会う」なんてのも運命だしね。でも彼のサブカルチュア論って「は?」でした。私見ですが。そして吉本隆明とビートルズはちょっと違うとおれは思うよ。そこ、突っついてもあんましおもしろくないし、改めて書かれるとおもうけど。有名人て、ちょっとしたことで言葉の整合性を問われて大変だなあ。

 晩メシはヤリイカとしめじのトマト煮・ルッコラのサラダで白を飲む。まあ自宅と変わらない。途中から赤へ。
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 本日は8人組の男女が隣の部屋にいて、かなり騒々しい。複数日滞在すると、いろいろなヒトが「隣人」となる。しかし風呂に入る、と本を読む、メシを作る、それしかしてないし、しないおれの休日なのだから、周りもあんまり関係なかったりする。もう・あらゆることがめんどくさくなっている自分を発見したりするが、それが長くは続かないことも自覚がある。要は「SWING」なのであって、今向こうの端っこから急にこっちの端っこまで来ちゃったんだ・ということがわかってて、些細な・些細でもないが、心配なこともないこたないが、まあ、とりあえずこんな日常でよいのだ。いろんなことから今やっと「解放」され、ただ、「つかの間の解放」なのだけど、大富豪でもなけりゃ、それで充分。楽しんでます。やっぱ、お湯のチカラ・って大きいかな。今日・春一番が吹いた地域もあったらしいが、それでも明日の花巻・また雪が降るという。まだ、寒さの残ってる中での「お湯」がいいんですね。

 いっぱい本を持ってきてて、それが尋常でないサムソナイトの重さに貢献していたのだが、イザベラ・バード以外に持ってきた12冊全部読めるとは思えんが、これも時の運・何かがその時の自分を刺激して、終了なんてことになる。アルマベスと燃える世界と砂の本が含まれてるが、さてどうなることやら。

DAY3へと続く・・・・・・・。
posted by 浪速のCAETANO at 15:17| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | ツアー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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