2018年02月21日

曽根崎キッドの日々 21

 新世界だった。10秒ごとに画像が切り替わる。通天閣内部、パチンコ屋、別のパチンコ屋、超シブなパチンコ屋、将棋、スパ・ワールド、フェスティバル・ゲート、いずもや、映画館、スマート・ボール、寿司屋、ストリート、喫茶店、ジャンジャン横丁、たこやき屋、串カツ屋、駐車場、通天閣入り口、サウナ、朝日劇場、浪速倶楽部、通天閣歌謡劇場、ビリケン、日吉食堂、散髪屋、 新世界稲荷、動物園前駅の改札、恵比須駅。右下にも、八重勝30分、だるま35分、てんぐ10分、うずうずバーン60分、ウォータースライダー25分と待ち時間が出る。

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 新世界のケーブルTVだということはわかった。しかし、それと自分の正体が知られることにどんな関係があるというのか。
 そのうちに画面が切り替わって「しんせかいこんにちは」というタイトルが現れ、すぐに曾根崎キッドのきらいな、吉本の最近とんと見ない芸人と、通販のCMに出てくるような、化粧の濃い、胸だけが取り柄のようなおんなが出てきた。
 「いやーしかしすごいですね。またまたリクエストが100クリック超えました」「今回は別角度の映像があるんですよね」「そうなんですよ。迫力が全然違いますからね。それでは、早速ね、放映したいと思います。昨日からするともう7回目のへヴィー・ローテーションになります。で・も・今回は別角度の新映像でお送りします。キッド・タッグvs安本bros.!!!!」
 「キッド・タッグ?」いやな予感がした。
 
 おじいさんがスキン・ヘッドに吊るし上げられているところをおじいさんの斜めうしろのアングルから撮った映像で始まり、それは曾根崎キッドがまだ鯖の骨しゃぶっていたときのスキン・ヘッドの発言も記録されていた。ガラスが割れる音がした。
 「こるぁ、すんませんで済むんやったらけーさつもソニー損保もいらんのじゃ、新世界キッドやいうからこっちも気合い入っれて来たらおじいやないけ。この安本兄弟をナメとったら、寿命ちちむでぇ。まあ、今日はちょいと縮んでもらわなあかんのかなあ。あかんかもしらんなぁ。あかんやろなぁ。あかんなぁ。あかん可能性がたかい。いやあかんのよ。あかんというのが妥当。あかんにちがいない。あかんことを確信してる。もーぜったいあかんじゃなきやいやん。こるぁぁぁ、止めんかい、ぼけぇ。どこまで言わすねん、あほぉぉ。おれはなぁ、ロンリ的な人間なんじゃぁ、ロリ的ちゃうぞぉ、ロンリやぞぉぉ」
 「すんまへん。わし、そんななんやらキッドとちゃいまんねん。そこのコーヒー屋の主人でんねん。ロリかロンリが知らんけどにぃちゃんそれなんか勘違いですわ」
 「じゃかぁしぃ、ねたは割れとんねん。お前とピーーがつるんでわしらのピーーをピーーするつもりっちゅう情報はいってきとんねん。あのな、いまマンションではふつうのピーーよりピーーが高なってしもてんねん。ピーーのせいでなぁ。」ケーブルTVはプライバシーには配慮しているらしい。
 その時画面の右上に異形の人物が見えた。          (つづく)

posted by 浪速のCAETANO at 00:57| 大阪 | Comment(0) | 曽根崎キッドの日々(作り物・続き物お話) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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