2018年03月13日

曽根崎キッドの日々 41

    部下Bがクルマでやって来た。
「はい、5分20秒ジャスト」
    
    部下A・Bが前に乗り、ゆうを挟んでさゆりと曾根崎キッドが後部座席に乗った。三人がゆっくりと座れた。山王方面へと向かい、すぐに飛田の入り口の門のところまで来た。さゆりが、ゆうの背中から手を回して曾根崎キッドの首筋を触っていた。曾根崎キッドはその意味はわかったが理由がわからなかった。

    家に着くと、部下Aと曾根崎キッドはゆうを抱きかかえ、さゆりは先回りして一階の部屋に布団を敷いた。鼻血以外に外傷はなかったが、唇が青く腫れ上がっているのがさゆりには痛々しかった。

    部下Bは地下室へと急いだ。なんとか部下Aにバレずに、シーメールの女を事務所に戻さなければならない。部屋には、女がソファで横になり寝息を立てていた。床には洗濯棒が転がっていて、なんと、その先端にバイブがガムテープでくっつけられていた。「なんのために?」と思ったが、今はそれどころではない。女を抱っこしてエレヴェーターではなく階段を上ると裏口に出る。そこにクルマをバックで停めておいた。トランクを開けると、おんなをその中に抱えて押し込んだ。そして何喰わぬ顔で玄関から家の中へと入り、ビデオの部屋を調べに行ったが、ビデオを収録していた形跡はなかった。部下Bは胸をなでおろし、だが何喰わぬ顔で運転席へと座って部下Aが出てくるのを待った。

「あのコは、女やんな?」
「間違いないでしょ。あのイキ方だもん」
「どうしたらええかな? あのコと遊ぶの」
「ルートはないわね。それ系のコじゃないでしょ」
「金積んでもあかんかな? 」
「そっちは女のコは売らないでしょ。そうね。でも・・安本なら金さえつめばなんとかするかもね」
「だいぶ、イライラしてるみたいやしな」
「そうそう。安本ルートから調達できるかもね。オーダーしてみようか」
「けっこう乗り気やな。ひょっとして? 」
「ああいう、ケナゲなコ、そそるのよ」(つづく)

posted by 浪速のCAETANO at 02:58| 大阪 | Comment(0) | 曽根崎キッドの日々(作り物・続き物お話) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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