2018年03月17日

曽根崎キッドの日々 45

「おい、落ちたか?」
「へい」

 曾根崎キッドは風呂から上がり、二階の部屋へと戻った。いずれさゆりが来るだろう。そのときのために右に寄って左を向いて寝ることにした。曾根崎キッドは疲れていたから、あっという間に眠りに落ち、さゆりと遊園地でジェット・コースターに乗ってる夢を見た。

「ほう、それがうまいこといったらええねえ」
 おかまの社長は部下Bに言った。 
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on the fifth day:
 曾根崎キッドは目が覚め、しばらくぼうっとし、それからさゆりの言ったことを思い出した。そして約束を思い出し、さゆりが空けていた左にいないことを知って少し落胆し、しかし、ゆうの状態もあることだし、そうは言っていたが、さゆりも疲れて、ゆうのそばにしばらくいたあげく、眠ってしまったのかもしれないと、思い直し、かえってその方がもう一度楽しめるような気がして、曾根崎キッドはある意味嬉しかった。しかし、昨夜さゆりと風呂で愛し合ったことはこれは曾根崎キッドにとってかなり歴代いい経験で、「さゆりちゃんはほんとにいいオンナかもしれない」と思い始めていた。ゆうが寝ているのなら、そばで寝ているに違いないさゆりを二階にあらためて誘ってみたいと思った。
 階下に降りていく。ゆうが寝ている部屋の襖をゆっくり開けると、ゆうがいた。さゆりはいなかった。ゆうは目を開けていた。布団の中で上を向いて目を開けていた。唇の腫れはまだ昨日のままだった。
「ゆう・・ちゃん」
「キッド?」
「どう?」
「だいじょうぶとは思うんだけど、ちょっとまだ身体は動かない」
「そう? しばらくは無理せん方がええな、きっと」
「ねえ、キッド」
「なに?」
「さゆりと寝たの?」
 曾根崎キッドはドキッとしたが、あのさゆりの喜びと自分の快感に嘘をついてもしゃあないと思った。
「うん、まあ成り行きやな」
「成り行き? そう、そうか。でもあいついいオンナだったでしょ」
 曾根崎キッドはゆうに自分の秘密をもつことが犯罪みたいな気がしてきた。こういうとき素直になるのが曾根崎キッドのかわいいとこでもあった。
「うん、かなり・・ね」
「ふーん、そう? あのねキッド、あいつを仕込んだのはあたしなのよ」(つづく)






posted by 浪速のCAETANO at 00:16| 大阪 ☁| Comment(0) | 曽根崎キッドの日々(作り物・続き物お話) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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