2018年03月20日

曽根崎キッドの日々 48

 「ついでにあんたのプロフィールも作りたいからな。コスチュームは・と、そやな、これとこれ・ついでにこっちもな」
 さゆりはこれが夢だろう・と最初は思った。ジェット・コースターに乗っているような・つい先ほどはあんな高みにいたのに今は自分が売りものになろうとしている。でもさゆりにとって何が一番のリアリティかといえば曾根崎キッドとの風呂でのセックス以外にあり得なかった。さゆりは自分の運命がわかっていたが、それに抗うのもみっともないし、受け入れようと思った。そして、必ずキッドが自分を助けにきてくれることを心の底で信じようと決めた。だから、安本の命令にも素直に従った。きわどいポーズ・どぎついポーズを要求されながら顔は、レンズが曾根崎キッドであると思って、それを悩殺する表情をした。
「なかなかあんた・ええコやな」づら安本が言う。デジカメを弟に渡したあと、安本が話し出した。
「まあ、だいたい想像はついとると思うけど、ちょっと説明しとくわ。あんたは今日の夕方5時から明日の昼12時まで買われることになっとる。客は川向こうのマンションのオトコとオンナや。オトコはノーマルなただのスケベやけど、オンナはSや。わしらの商売は、刃物で身体に傷付けへん限りナニしてもええいうことになっとる。時間がたっぷりあるよって、かなりあんたにとってつらいこともあるやろ。そやけどな、客には絶対逆らったらあかん。これだけは守れ。ええか、逆らったらあかん。でもな、悪いことばっかりちゃうで。最後まであんたがちゃんとやったら、あんたには9万やる。おこづかいや。仕事や思うてやってほしいんや」
「わかりました」
 さゆりはそう言うしかなかった。奇蹟を信じようと思った。「きっとあの人が・曾根崎キッドがあたしを助けてくれる」(つづく)
1333F3DB-529B-4CEC-8BB7-768FA8ED5ED8.jpg


posted by 浪速のCAETANO at 00:53| 大阪 ☔| Comment(0) | 曽根崎キッドの日々(作り物・続き物お話) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。