2018年04月06日

曽根崎キッドの日々 64

 さゆりは他の場所とはどことも違うその感覚が、自分を崩壊させる予感を感じたが、手遅れかもしれなかった。そこを使うセックスがあることはなんとなく知ってはいたけれど、マニアの世界のことで,自分がそんなことをすることになるなどということはこれまで考えもしなかった。
「ほら、もっとお尻つきだすのよ」
 おんなの声が抗いきれない命令として聞こえた。

 さゆりは自分が落ちていると感じた。周りの空間の色はもう真っ赤でその色が上へ上へと流れていたからだ。

「この子、素質あるわ。ものすごい感じてるもん」
 おとこが身を乗り出してきた。おんなは指をゆっくり抜き、さゆりは「ひっ」と声を漏らした。
「今度はこれ」
 おんなは樹脂でできた先細りの器具を手にしていた。自分の唾液をつけ、グロスで妖しく光る唇を舐め、そしてさゆりの肛門へ細い先端を近づけた。

 さゆりはある一点に向かって落ちていた。その一点は肌色だった。果たしてこれから起こることに自分が耐えられるのかわからなかったが、それが運命なら受け入れるよりほかはない・と心に決めた。そう決めた途端、落下が止まった。「あ」とさゆりは声を上げた。

 曾根崎キッドは窓のでっぱりに指の先端が届いていた。しかし、曾根崎キッドにはもうあまり力が残ってはいなかった。しかし、聞き覚えのある声が聞こえ、そしてその声が助けを求めていると思った瞬間に馬鹿力が出た。

 さゆりは天井近くに浮いていた。そして自分が辱められているのを見た。下の自分には黄緑色の尻尾が生えていて、その尻尾はどんどん短くなっていた。横向きの自分の顔から切なさが感じられ、双子の姉のような気持ちになった。(つづく)

posted by 浪速のCAETANO at 04:14| 大阪 ☀| Comment(0) | 曽根崎キッドの日々(作り物・続き物お話) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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